「毎年送られてくる固定資産税の通知書、ただ漫然と見ていませんか?」
こんにちは、元土地活用コンサルタントで、現在は不動産特化メディア『負動産レスキュー』編集長の高槻です。
実務の現場に立っていると「親の家を相続しそうなんだけど、税金がいくらかかるか見当もつかない」という相談を本当によく受けます。
税金って難しくて、どこから手をつけて良いかわからないですよね(笑)
けど安心してください。
実は、毎年春に届く固定資産税の紙きれ1枚から、将来かかる相続税の目安をパパッと計算できるんです。
この記事では、固定資産税評価額の調べ方から、家や土地の相続時のリアルな計算方法まで、僕の実務経験を交えながら徹底的に解説します。
ネットに転がっている古い情報ではなく、2026年現在の最新ルールも踏まえた情報を詰め込みました。
これを読めば、不動産を相続する前のモヤモヤした不安がスッキリ晴れるはずです。
最後までしっかりついてきてくださいね!
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固定資産税評価額と相続税評価額の違いとは

相続税評価額と固定資産税評価額の違いとは、税金を計算する目的と基準となる価格の割合です。
「評価額って、どっちも同じじゃないの?」と勘違いしている方が多いんですが、これ、ぶっちゃけ言うと管轄している役所も目的も全然違うんです。
分かりやすく比較するために、表にまとめてみました。
| 項目 | 固定資産税評価額 | 相続税評価額 |
| 目的 | 固定資産税などを計算するため | 相続税や贈与税を計算するため |
| 管轄 | 市区町村 | 国税庁 |
| 土地の評価割合 | 公示価格の約70% | 公示価格の約80% |
| 建物の評価 | 基準となる(そのまま×1.0倍) | 固定資産税評価額をそのまま使用 |
まず、固定資産税評価額は、市区町村が税金を計算するために決める金額になります。
土地の場合、国が公表している「公示価格」の約70%に設定されています。
一方で相続税評価額は、国税庁が計算するために決める金額です。
こちらは公示価格の約80%に設定されています。
つまり、土地の評価額でいうと、相続税評価額のほうが高く設定されているわけです。
ただし、建物(家屋)については、固定資産税評価額に「1.0」を掛けた数字がそのまま相続税評価額になります。
土地と建物でルールが違うので、ここ、テストに出るくらい大事ですよ!
固定資産税評価額を調べる3つの方法

「手元に書類がないんだけど、どうすれば良い?」という方も焦らなくて大丈夫です。
固定資産税評価額を確認する方法は、おもに以下の3つがあります。
- 課税明細書を確認する
- 固定資産税台帳を閲覧する
- 固定資産評価証明書を発行してもらう
所有する不動産の価値を知る第一歩なので、それぞれの特徴をしっかり押さえておきましょう。
課税明細書を確認する
固定資産税評価額を調べるには、課税明細書を確認するのが手軽な方法です。
毎年春ごろに市区町村から送られてくる固定資産税の納税通知書に同封されているでしょう。
この書類の中に「価格」あるいは「評価額」と書かれた欄があります。
ここにある数字が、ズバリ固定資産税評価額なんです。
固定資産税台帳を閲覧する
もし手元に書類が見当たらない場合は、役所に出向いて「固定資産課税台帳」を閲覧する方法があります。
これは、土地や建物の所在地、構造、評価額などがまとまった帳簿です。
市区町村の役所や都税事務所で確認できますが、個人情報なので、所有者本人や同一世帯の親族などしか見られません。
閲覧には運転免許証などの本人確認書類が必要になります。
固定資産評価証明書を発行してもらう
公的な証明が必要な場面では「固定資産評価証明書」を発行してもらいます。
こちらも役所の窓口や郵送で取得可能です。
もちろん、取得できるのは関係者に限られます。

相談者の方から「親がどこに不動産を持っているかわからない」という話をよく聞きます。
そういった場合、名寄帳(なよせちょう)という、その市区町村内にある親の不動産が一覧になった書類を役所で取得するのが裏ワザです。
これを見れば、隠れた不動産の漏れを防げますよ!
固定資産税評価額から相続税評価額の目安を調べるカンタンな方法

「難しい計算は後回しにして、ざっくりとした目安を知りたい!」という方向けに、実務でよく使う計算テクニックをお伝えします。
結論から言うと、路線価が設定されている地域の土地であれば、固定資産税評価額を「約1.14倍」すれば、相続税評価額の概算が出ます。
計算のカラクリは以下のとおりです。
- 固定資産税評価額=公示価格の70%
- 相続税評価額(路線価)=公示価格の80%
- 計算式:固定資産税評価額÷0.7×0.8=約1.14倍
ただし、注意点があります。
この「1.14倍」のテクニックが使えるのは、条件を満たした不動産のみです。
分かりやすく表で整理しておきましょう。
| 不動産の種類 | 1.14倍の計算 | 理由・別の計算方法 |
| 土地(路線価地域) | 使える | 路線価が設定されているため |
| 土地(倍率地域) | 使えない | 国税庁の「評価倍率」を掛けるため |
| 建物(家屋) | 使えない | 「等倍(1.0倍)」そのままの金額を使うため |
また、売却相場(実勢価格)を知りたい場合、よく「固定資産税評価額を0.7で割れば良い」と勘違いしている方がいますが、これは完全に間違っています。
0.7で割って出るのはあくまで「公示価格」の水準にすぎません。
実際の売却相場は、需要と供給によって公示価格の1.1〜1.2倍になるのが一般的です。
つまり、固定資産税評価額の1.4〜1.5倍程度(都心部ならさらに高額)が売却相場の目安になります。

ネットの古い記事を見ると「0.7で割れば売却価格になる」と書いてあることがありますが、これを信じて安売りしてしまうと大損します。
不動産のリアルな価値は、机上の計算だけでは絶対にわかりません。
売却を検討する際は、必ず現地の相場を熟知したプロに査定を依頼してくださいね!
建物・土地の相続税評価額の計算方法とは

相続時の家屋・土地の評価額の計算方法とは、国税庁が定めるルールに基づいて、建物や土地の相続税算出の基準となる金額を求める手順のことです。
ここでは、建物、土地、そしてルールの変わったマンションに分けて、具体的な計算方法を解説します。
建物(家屋)の相続税評価額の計算方法
自宅として使っている建物の相続税評価額は、シンプルに「固定資産税評価額×1.0」です。
では、そのベースとなる建物の固定資産税評価額はどうやって決まっているかというと、「再建築価格方式」という方法が使われています。
正しい計算式は以下のようになります。
- 評価額=1㎡あたりの再建築費評点数×床面積×経年減点補正率×評点1点当たりの価額
そして、ここからが節税のポイントです。
所有している家を第三者に貸している(貸家・賃貸アパートなど)場合、評価額を下げることができるんです。
計算式は「固定資産税評価額×(1−借家権割合×賃貸割合)」となります。
借家権割合は全国一律で30%と決まっています。
つまり、満室で貸し出しているアパートなら、固定資産税評価額から一律30%が差し引かれ、「固定資産税評価額×70%」まで評価額を圧縮できるメリットがあるんです!
土地の相続税評価額の計算方法
土地の評価には、「路線価方式」と「倍率方式」の2つがあります。 それぞれの特徴と具体的な計算方法について、詳しく見ていきましょう。
まず、市街地などの中心部で使われるのが「路線価方式」です。 国税庁が毎年発表する相続税路線価をベースにして、以下のような計算式で評価額を求めます。
- 土地の評価額 = 相続税路線価 × 各種補正率 × 土地の面積(㎡)
道路につけられた価格(路線価)に、土地の形状に応じた補正を加え、最後に面積を掛ける形になるでしょう。 自治体が決める固定資産税路線価とは別物なので、間違えないように注意してください。
一方、郊外や農村部などで使われるのが「倍率方式」と呼ばれる手法になります。 こちらは路線価が設定されていない土地で使われるため、計算式は以下のとおりです。
- 土地の評価額 = 固定資産税評価額 × 倍率
国税庁が定めた評価倍率表の数字をそのまま掛けるため、ここで固定資産税評価額が直接計算に関わってくるわけですね。
マンションの相続税評価額の計算方法
マンションの評価方法は、2024年(令和6年)1月1日から新ルールが適用されています。
これ、昔の知識のまま止まっている人が多いので要注意です!
タワーマンションなどの分譲マンション(居住用の区分所有財産)について、市場の売買価格と相続税評価額のズレをなくすための「区分所有補正率」という仕組みが導入されました。
具体的な計算手順は、以下の3ステップになります。
- 従来のやり方で土地と建物の評価額を計算する
- 国税庁の数式を使って「評価乖離率(時価と評価額のズレ)」を出す
- 乖離率に応じた「区分所有補正率」を従来の評価額に掛ける
最終的な計算式は、以下のように表せるでしょう。
- マンションの相続税評価額 = 従来の相続税評価額(土地+建物) × 区分所有補正率
従来の評価額とは、建物(固定資産税評価額×1.0)と土地(路線価×敷地権の割合)を合算したものです。
そこに、新ルールである「区分所有補正率」を掛け合わせる形になります。
補正率がどのように決まるのか、分かりやすく表にまとめてみました。
| 評価乖離率(時価 ÷ 従来の評価額) | 区分所有補正率の扱い | 最終的な評価額の目安 |
| 1.67倍以上(格差大) | 評価乖離率 × 0.6 を掛ける | 時価の6割まで引き上げられる |
| 0.6倍超 〜 1.67倍未満(適正) | 1.0(補正なし) | 従来の評価額のまま据え置き |
| 0.6倍以下(評価が高すぎる) | 評価乖離率 × 1.0 を掛ける | 時価と同等まで引き下げられる |
市場価格と相続税評価額の乖離率が1.67倍以上ある場合、評価額が市場価格の6割に達するまで強制的に引き上げられる補正が行われます。
この評価乖離率を出すためには、物件の「築年数」「総階数(タワマンかどうか)」「所在階(何階部分か)」「敷地持分の狭さ」という4つの要素から複雑な計算をしなければなりません。
そのため、一般の方が正確な金額を算出するのは極めて難しいと言えるでしょう。

土地の路線価方式について、ちょっとした裏話をお伝えしますね。
税理士の腕の見せ所は、単なる「路線価×面積」の計算ではなく、現地調査による「減額補正」なんです。
例えば、「奥行が長すぎる(奥行価格補正)」「形が歪(不整形地補正)」「道路との間に高低差がある(がけ地補正)」といったマイナスの要因を見つけ出し、評価額を20%から30%程度引き下げられます。
机上の計算だけで済ませる税理士に依頼すると、税金を払いすぎてしまうリスクがあるので、現地調査を徹底する事務所を選ぶのが絶対条件です!
不動産の相続税の負担を軽減する特例とは

不動産の相続税負担を軽減する特例とは、一定の要件を満たすことで土地の評価額を大幅に減額できる、国が定めた制度のことです。
代表的なものが「小規模宅地等の特例」になります。
この特例を使うと、以下のような恩恵を受けられるでしょう。
- 対象:亡くなった親と同居していた自宅の土地など
- 面積の上限:330㎡まで
- 減額の割合:土地の評価額を最大80%カット
例えば、1億円の土地が2,000万円の評価になるわけですから、これを使わない手はありません。
ただし、要件が複雑なので、誰が相続するかによって適用できるかどうかが変わってきます。
必ず専門家や営業担当者に相談しながら進めてください。
出典:国税庁「No.4124相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」

この「小規模宅地等の特例」、実務の現場では落とし穴にハマる人が続出しています。
よくあるのが、父親が亡くなった一次相続で、母親にこの特例を使ってしまうケースです。
配偶者にはそもそも「配偶者の税額軽減(1億6,000万円まで非課税)」という強力な制度があるので、母親が相続しても税金はかからないことが多いんです。
それなのに特例を消費してしまうと、将来、母親が亡くなった二次相続のときに、同居していない子どもが特例を使えず、結果的に家族全体で払う税金が高額になってしまいます。
目先の節税ではなく、二次相続まで見据えたシミュレーションが、プロの税理士の真骨頂と言えるでしょう。
実家などの不動産相続を放置するリスクとは

実家などの不動産相続を放置するリスクとは、税金の急増だけでなく、損害賠償や親族間の泥沼トラブルを引き起こす危険性のことです。
「実家を相続したけど、誰も住まないし、とりあえずそのままにしておこう」と考えている方は要注意です!
放置によるリスクは、想像している以上に恐ろしいんです。
具体的には、以下のような致命的な問題が発生します。
- 税金が最大6倍に跳ね上がる:自治体から「特定空家等」に指定されると、固定資産税の優遇措置が外されます。
- 数千万円規模の損害賠償リスク:老朽化して屋根や壁が崩れ、隣の家に被害を与えたり通行人にケガをさせたりする危険があるでしょう。
- 泥沼の親族トラブル:相続登記を放置したまま時間が経つと、関係する親族がどんどん増えて権利関係が複雑化します。
いざ売ろうと思ったときには、会ったこともない親戚全員の実印が必要になり、身動きが取れなくなるケースを僕は山ほど見てきました。
権利関係がこじれた物件は、普通の不動産屋は面倒がって扱ってくれません。
ボロボロの空き家は「仲介」で一般の買い手を探しても、一生売れ残るだけです。
出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」

自腹で数百万円かけて解体する必要はないでしょう。
資金がないなら、リスクを断ち切るために「現状のまま買い取ってくれる専門業者(直接買取)」に任せるのが賢い選択なんです!
買い手が見つからないボロ家でも、プロの業者なら買い取ってくれます。
税金やトラブルに怯える前に、サクッと手放してしまうのが一番ノーストレスですよ。
固定資産税評価額と相続税評価額に関してのよくある質問

固定資産税評価額について、読者の方からよくいただく疑問にズバッとお答えします。
固定資産税の課税明細書はいつ届きますか?
固定資産税の課税明細書は、毎年4月から6月ごろに市区町村から送付されます。
自治体によって発送のタイミングは異なりますが、大体ゴールデンウィークの前後を目安にポストに届くでしょう。
もし紛失してしまった場合は再発行ができないため、役所で「固定資産課税台帳」を閲覧するか、「固定資産評価証明書」を有料で取得する必要があります。
大切に保管しておきましょう。
亡くなった人の固定資産税評価証明書は誰が取得できますか?
亡くなった人の固定資産税評価証明書は、法定相続人やその代理人などが取得できます。
役所で手続きをする際は、亡くなった方の死亡の事実がわかる戸籍謄本や、申請者が相続人であることがわかる戸籍謄本(または法定相続情報一覧図)、そして申請者の本人確認書類が必要です。
司法書士や税理士などの専門家に依頼して、代理で取得してもらうことも可能でしょう。

タワマン節税の現在地について、よく「もうタワマン節税は終わったんですか?」と聞かれます。
たしかに、2024年の新ルール(区分所有補正率)で、昔のような極端な評価の圧縮はできなくなりました。
けど、それでも市場価格の6割までは評価が圧縮される仕組みです。
現金で億単位のお金を持っているよりは、依然として数十%の節税効果が残されているでしょう。
今から相続対策としてマンションを買うべきかどうかのボーダーラインは、個別の資産状況によって大きく変わるため、慎重な見極めが必要です!
まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
固定資産税評価額の意味から、相続税の計算方法、そして空き家を放置する恐ろしさまで、不動産評価と「負動産」のリアルな裏側をお伝えしてきました。
親から引き継いだ不動産は、適切に処理しなければ、資産と生活を脅かす「負債」に変わってしまいます。
税金が高くなる前に、そして親族間で揉める前に、一刻も早く対策を打つことがカギです。
「うちの実家、どうやって手放せば良いんだろう?」
「ボロボロで売れそうにないけど、どうにかしたい」
そう思ったら、絶対に一人で抱え込んで自力で解決しようとしないでください。
素人の判断は取り返しのつかない失敗につながるかもしれません。
まずは、訳あり物件や空き家の買取に強いプロの力を借りて、現状を整理しましょう。








僕の実務経験から言うと、市区町村が決めた固定資産税評価額が「実は間違っている」というケースがごく稀にあるんです。
例えば、実際は価値の低い「雑種地」なのに、高い税金がかかる「宅地」として評価されているようなパターンですね。
毎年届く通知書を鵜呑みにせず、専門家に確認してもらうことで、固定資産税が還付されるかもしれません。
それに伴って相続税評価額も下げられる可能性があるため、「おや?」と思ったら疑ってみる視点がカギになります!